Webサイトは企業の顔であり、顧客への情報発信やタッチポイントの役割を担っています。しっかりと運用できれば、顧客満足度の向上や売上の拡大、企業への信頼度アップなどが期待できますが、コストに見合った成果が上がっていない例も少なくありません。
ここでは、Webサイトを効率的に運用するための「外注」の選択肢について解説します。自社運用の場合に発生しやすい問題と、運用を外注するメリット、外注先の選び方といった効率化のポイントを紹介していきましょう。
Webサイトを効率的に運用するため、まずすべきこととは?
自社Webサイトの運用が十分な成果を上げられていない場合、まず行うべきなのが、問題を明確にすることです。例えば、アクセス数や問い合わせ数の伸び悩みといった目標未達が起こっている場合に、「コンテンツ更新の遅れで、最新の情報が適切なタイミングで顧客に伝えられていないからでは?」といった形で状況を掘り下げ、問題点を洗い出します。Webサイト運用の問題は多岐にわたるので、まずはこの過程から始めることが重要です。
問題の洗い出しが終わったら、次にそれが自社で解決できるのか、それとも外注するべきかを含め、解決方法を考えていくことになります。
Webサイト運用に必要な5つの作業
問題を洗い出すにあたって、まずはWebサイトの運用にどのような作業があるのかを理解しておくといいでしょう。
企業のWebサイト運用には、コンテンツの運用や分析・効果測定など、さまざまな作業が含まれます。具体的には、主に下記の5つに分類することができます。
1.新規コンテンツの制作
企業のWebサイト運用の主な目的である、顧客との関係継続や新たな接点づくりのために、まず行うべきなのが新規コンテンツの制作です。さらに、検索エンジンで上位に表示されるためには、とにかく作ればいいというわけではなく、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを制作する必要があります。
2.コンテンツの更新
Webサイト運用には、コンテンツの更新作業も欠かせません。社内の各部署からの情報掲載・更新・削除依頼を取りまとめ、反映することも含まれますが、そうした単純作業にとどまっていては、やはり検索エンジンの上位表示は望めません。ユーザーのニーズに答えられるコンテンツに、内容をアップデートすることが重要なのです。
3.顧客への情報発信
広告やメール、SNSなどの各チャネルでコンテンツを顧客に届けることも、Webサイト運用の仕事のひとつです。コンテンツの制作や更新とは別に手間がかかりますが、検索上位の獲得とはまた違ったアプローチで顧客と接触できるので、積極的に活用しましょう。
また、広告やSNSは新規顧客の獲得に、メールは既存顧客との関係強化に向いていることも理解しておくと、より効果的な発信ができるでしょう。
4.分析・改善
コンテンツを制作し、発信したら、次に行うべきは顧客の分析です。Google アナリティクスなどで顧客の行動を解析することで、どのコンテンツがアクセスを集めたか、問い合わせや売上に貢献したかがわかります。それをもとにコンテンツを最適化することで、Web運用の効果が最大化していくのです。
5.システムのメンテナンス
システム上のトラブルを未然に防ぐため、ドメインやサーバーの管理、CMS(コンテンツマネジメントシステム)の管理、セキュリティ対策などのメンテナンス作業を定期的に行う必要があります。また、事前に管理や対策を行ったとしても、サーバーダウンやシステム障害、個人情報流出などのトラブルが起こる可能性は捨てきれません。その場合は当然、緊急対応も必要です。
自社でWebサイトを運用する場合に発生しやすい問題
Webサイト運用に限った話ではありませんが、効果的な運用で成果を上げるためには、「Plan(計画する)」「Do(実行する)」「Check(評価する)」「Action(改善する)」というPDCAサイクルを回していく必要があります。しかし、社内の人材には限りがあり、担当者がWebサイト運用をほかの業務と兼任している場合も少なくありません。
自社でWebサイトを運用する場合には、主に人材やリソースに起因して、次のような問題が起こりがちです。
業務の属人化が起きやすく、作業がブラックボックスになる
スキルの関係で、常に特定の運用担当者に作業が集中したり、参照すべきマニュアルがなかったりする場合に起こりがちなのが、業務の属人化です。そうなると、業務自体がブラックボックス化し、担当者が不在の場合に緊急対応がとれない、担当者が退職してしまった場合に、業務のノウハウが継承されづらいといった問題が起こります。
リソース不足で十分な施策が打てない
運用担当者がほかの業務と兼任の場合、忙しくて運用作業が滞るという問題も起こりがちです。Webサイトの更新が遅れることで、Webサイトの集客力が落ちるといった悪影響が出てしまいます。人材がいればまだいいほうで、もし人材を確保できなければ、「集客のための施策がまったく打てない」「Webマーケティングが手薄になる」といった最悪の事態になるでしょう。
Webサイト運用を外注するメリット
自社でWebサイトを運用する企業が、外注に切り替えることで得られるメリットには、主に下記のようなものがあります。運用以外の業務にも良い影響が出ることが、最大のメリットといえるでしょう。
社内リソースをコアな業務にシフトできる
外注によりWebサイト運用の作業が大幅に軽減されれば、その分の社内リソースを、マーケティングや商品開発といったよりコアな業務に割くことができます。
効率の良いマネジメントが可能に
Webサイト運用のスキルや知識を持った人材を、社内のスタッフとして抱える必要がなくなり、マネジメントコストが軽減されます。
Webサイトの品質がアップ
Webサイトの品質が、社内人材のスキルレベルに左右されることがなくなります。Webサイト運用に長けた社外スタッフに任せることで、高品質なWebサイトが継続的に運用できるようになるのです。
運用を外注する場合にまずすべきこと
実際に、Webサイトの運用を外注に出すことになったとき、何を準備しておけばいいのでしょうか。
具体的には、下記の3つのステップを踏むことで、外注に出すための準備が整うはずです。
1.まずは自社の運用内容を「見える化」する
現在の自社の運用状況がわからなくては、どの作業を外注すべきかの判断もできません。
まずは、Webサイトの運用目的、KPI、改善したい点を明確にした上で、誰がどんな作業をどのくらい行っているのかを洗い出し、作業全体を可視化します。
2.運用内容をもとに、適切な外注先を選ぶ
現在の問題点と外注したい作業を明確にしたら、それに対応できる外注先を探しましょう。各社のサービスを比較する主なポイントは、次の3つです。
<外注先を比較するポイント>
- 企業規模、実績、信頼性
- 得意な領域
- コミュニケーションのスピード
各社のWebサイトで過去の実績などを参考に比較・検討し、条件に合うところが見つかったら、実際に問い合わせてみましょう。
そもそも、何を外注すべきかがわからないときは、アウトソーシングの業務内容の整理から入ってくれる外注先もあります。そこから相談してみるのもひとつの手です。
3.外注先と運用内容・予算をすり合わせる
自社の求める条件を満たす外注先が見つかったら、細かい運用内容と予算のすり合わせを行います。ここをあやふやにしておくのはトラブルの元となりますので、下記の内容を必ず確認し、詳細を詰めておきましょう。
・運用の対応範囲
外注先がどの運用業務に対応できるのかも、具体的に確認しておきましょう。例えば、コンテンツ制作であれば、記事だけでなくキャンペーン等のキャッチコピーの作成も対応してくれるのか、撮影の委託も可能か、そしてその際の費用はどうなるのかといった確認が必要です。
・品質、チェック体制
過去の実績などで、外注先がどれくらいの品質のコンテンツを制作・運用できるのか、確認しましょう。また、納品の内容に間違いがあると、修正のやりとりが増えます。きちんとチェックしてから納品するといった体制が組まれているのかも確認が必要です。
・契約の柔軟性、拡張性
将来、発注量が増加・減少した場合や、対応してほしい案件自体が増えた場合に、柔軟に業務範囲や対応を変えてもらえるのかも確認しておきましょう。対応が難しそうな場合は、先を見据えて別の外注先を探す必要もあります。
・コミュニケーションツール
Webサイトの運用業務では、外注先とのやりとりが日常的に発生します。メール以外にも、SlackやChatworkなど円滑なコミュニケーションがとれる環境を整えておきましょう。
・データのやりとり
社内の担当者と、Webサイトの運用を任せる外注先のあいだでは、かなりの量のデータをやりとりすることになるでしょう。その際に使うサーバーを決め、やりとりのルールを定めておく必要があります。
Webサイト運用を幅広くサポートするSENZOKU LAB.
株式会社プロトソリューションが提供するSENZOKU LAB.は、クライアント企業専属のラボを作り、Webサイト運用をサポートするサービスです。「現状の問題はどこにあるのか」といった切り出しからご依頼いただくことができ、むしろその対応を得意としています。
沖縄センターを軸にした160人を超えるスタッフ体制から、作業に最適なメンバーをアサイン。対応範囲は非常に広く、外注内容の変更にも柔軟に対応できます。国内の地方企業に外注する「ニアショア」となりますので、首都圏の企業と比べてもコストを抑えることが可能です。
作業量が増えた場合は、時間単位での追加発注も可能で、細やかなコスト管理も叶います。
外注先選びは、価格以外もしっかり比較・検討を!
自社のニーズに合った外注先を選ばないと、「発注量を増やしたいが、対応してくれない」「担当者が変わるたびに教え直さなければならない」といった問題が発生してしまいます。外注先選びは、つい価格に注目しがちですが、大切なのはコストに見合った成果を上げられるかどうか。前述した、「外注先を比較するポイント」などを参考に、自社に合ったサービスを選んでください。
SENZOKU LAB.では、毎日オンライン相談会を開催しております。ニアショアでどれくらいコストカットができるのか知りたい、そもそもどこから相談していいのかわからないなど、ざっくりした質問でも構いませんので、ぜひお気軽にご相談ください。