「Webサイトの管理」と聞いて、どんな業務を思い浮かべますか。「大まかなイメージこそわくものの、具体的な業務内容まではわからない」と答える人も多いのではないでしょうか。管理が保守や運用と何が違うのか、説明に困ってしまうかもしれません。
ここでは、特にコーポレートサイトなどのWebサイト管理者に焦点をあてて、その役割や業務内容について解説していきます。
Webサイトの管理とは?
Webサイトの管理とは、Webサイトを「スムーズに運用できるよう、良好な状態に保つ」ことです。Webサイトは構築し、インターネット上に公開すればゴールではありません。むしろ、運用のフェーズに入ってからが本番だといえるでしょう。
Webサイトを運用するために、状況を常に把握し、安定的に稼働する環境を整え、滞りなく機能するようコントロールするのがWebサイト管理なのです。具体的にはWebサーバ管理、ドメイン管理、SSL証明書管理、CMSのアップデート、アクセス解析のほか、コンテンツ更新や顧客対応、サイトリニューアル、管理・運用を代行する外部パートナーへのディレクションといった業務に携わります。
Webサイト保守との違い
Webサイト管理とよく似ているのが「Webサイト保守」です。Webサイトの「保守管理」とまとめて使われるように、両者の内容には重なる部分もあります。
ただし、厳密にいうと「保守」はトラブル対応や復旧作業など、やや受動的なニュアンスの業務を指すことが多いでしょう。一方の「管理」は、主体的なニュアンスの業務で、「保守+α」だといえます。
Webサイト管理に必要な人材とは?
Webサイト管理者は、業務上、さまざまな職種の人と関わります。中でも、Webサイト管理者と役割が混同されがちな職種に、Webプロデューサー、Webマーケター、Webディレクターがあります。ここでは、それぞれの職種の業務内容について見ていきましょう。
企画や制作を担うWebプロデューサー
Webプロデューサーは、Webサイトの企画立案、および制作担当者です。構築時の企画・計画も立てますが、運用においてもコンセプトや予算を決めるような、制作の上流工程を受け持ちます。
定量データにもとづいて分析するWebマーケター
Webマーケターは、Webサイトの運用において、主に定量的な成果の責任を持ちます。数値目標を決め、Google アナリティクスや各種ツールを使ったアクセス解析の結果にもとづいて、あらゆる施策を実行する役どころです。
プロジェクトを実行するWebディレクター
Webディレクターは、WebマーケターやWebプロデューサーのもとで、具体的な施策を立案し、実行に移していきます。Webサイトの制作担当者を動かし、外部パートナーともやりとりをして円滑にプロジェクトを進行していくのがWebディレクターの仕事です。
Webサイト管理に関する業務
続いては、Webサイト管理に関する業務の内容を具体的に解説していきます。
Webサーバ管理
Webサイト運用に際して必要となるのがWebサーバです。コーポレートサイト運用において専用サーバや仮想専用サーバ(VPS)を利用する際には、OSのアップデートといったソフトウェアに関する管理は、Webサイト管理者が行うことになります。特に、OSやソフトウェアに新たな脆弱性が見つかったときのセキュリティ対策などは、Webサイト管理者が常にモニタリングしておく必要があるでしょう。
ドメイン管理
ドメインとは、インターネット上における住所のようなもの。取得したドメインを管理するのもWebサイト管理者の重要な業務です。主にドメイン管理会社に対し、ドメインの取得や更新、引き継ぎなどに伴う手続きを行います。また、ドメインの継続判断やドメイン管理会社を変更する際の移管作業を行うこともあります。
SSL証明書管理
SSL(Secure Sockets Layer)証明書とは、Webサイトの実在と利用者とのやりとりの暗号化を証明する電子証明書です。使用するSSL証明書の期限管理を行って、認証局に対して新しい証明書を申請し、証明書の発行を受けてサーバなどへのインストールと動作確認を実施します。管理対象のサーバやサイトが増えるほどSSL証明書の数も増え、作業も煩雑になります。
CMSのアップデート
Webサイト運用にCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)を使用している場合、Webサイト管理者はCMSのアップデートも定期的に行うことになります。アップデートはセキュリティ確保、不具合解消、新機能利用などのために欠かせない作業です。特に大幅なバージョンアップでは、事前のテストに多くの工数がかかります。トラブルが起きた際には対処が求められることもあります。
アクセス解析・Webサイト改善
Google アナリティクスなどを使ったアクセス解析により、Webサイトの現状を把握してレポートします。また、解析結果にもとづいて課題を洗い出し、課題解決のための施策立案と実施、効果測定などを行って、Webサイトを改善へとつなげていくのもWebサイト管理者の重要な役割です。
トラブルや不具合発生時の対応
Webサイトを管理・運用していく上で何らかのトラブルや不具合が発生したときは、Webサイト管理者がその対応や指示出しを行います。Webサイトの機能あるいは動作に関する技術的問題から、Webサイト訪問者とのやりとりの中で生じるトラブルまで、さまざまなケースを考えながら対応する必要があるでしょう。
コンテンツ更新や顧客対応
Webサイト管理者は、Webサイトに掲載するコンテンツの企画や更新作業のほか、Webサイト訪問者からの問い合わせ対応、システム調整などの業務にも関わります。
管理・運用を代行する外部パートナーへのディレクション
Webサイトの管理・運用業務の多くは、外部の代行会社に業務委託が可能です。その場合、Webサイト管理者は、外部パートナーの選定や管理業務に関するディレクションの責任者となることが多いでしょう。また、リニューアルを行う際には多くの作業が発生するため、外部パートナーを含む人的なリソースを確保してプロジェクトを組み、計画的に遂行していく必要があります。
Webサイト管理は代行サービスの利用で省力化できる
Webサイトの管理と一口にいっても、その業務範囲は非常に幅広いものです。ページ数が多いなど担当するWebサイトの規模が大きい、あるいはWebサイト数が多いほど、作業量も増大します。
そのため近年では、Webサイトの管理・運用業務の一部を代わりに行ってくれる外部パートナーと連携する企業が増えています。その際に、Webサイト管理者は膨大で煩雑な実務から解放され、ディレクション業務に専念できるようになるはずです。
SENZOKU LAB.は、Webサイト運用を中心に、Webサイト管理に関連した代行サービスを行っています。ドメイン管理やSSL証明書管理、CMSのアップデート、アクセス解析・サイト改善など、Webサイト管理に関する業務委託やサポートをご希望のWebサイト管理者の方は、SENZOKU LAB.にお問い合わせください。