一口にWebサイトの運用といっても、具体的に何を意味するのかよくわからない人も多いのではないでしょうか。また、公開しているWebサイトが期待していたほど成果が上がらないため、より効果的な運用方法を知りたい人もいるかもしれません。Webサイトを立ち上げた当初の目標を達成したり成果を上げたりするためには、日々の運用が重要です。
本記事では、Webサイト運用の概要や業務内容、必要な知識・スキルなどを紹介。Webサイト運用を外注するメリット・デメリットや、外注する際のポイントなどと併せて解説します。
Webサイト運用とは、目的実現のためにコンテンツの更新・改善を行うこと
Webサイトの運用とは、「企業やサービスの認知」「商品の購入」などの目的を実現するために、コンテンツの更新・改善などをしていくことです。
効果的な運用ができると、Webサイトへのアクセス数や商品の購入、お問い合わせ、資料請求などのCV(コンバージョン)を増やすことが期待できます。そのためには、目標を立て(Plan)、実行し(Do)、現状を分析して(Check)、改善する(Action)というPDCAサイクルを回して、Webサイトの品質を高め続けていく必要があります。
Webサイト運用が必要な理由
なぜ、Webサイトは運用しなければならないのでしょうか。ここでは、Webサイト運用が必要な理由を5つご紹介します。
企業・サービスを認知してもらうため
Webサイトの多くは、訪問者(ユーザー)に「どのような企業なのか」「どのような商品・サービスを提供しているのか」を伝え、認知してもらうことを目的としています。
新しい商品・サービスの発信はもちろん、定期的に「コラム」や「お知らせ」などを更新すると、ユーザーの信頼を得やすくなります。ユーザーの課題や悩みに合った有益な情報を発信したり、商品・サービスの紹介を工夫したりすれば、販売促進が期待できるでしょう。
お問い合わせや資料請求をしてもらうため
Webサイトに、お問い合わせや資料請求のフォームを用意すると、ユーザーとの接点を持つことができます。お問い合わせや資料請求をするユーザーは、すでに商品・サービスに興味を持っていることから、今後、顧客になる可能性が高いといえます。そこでフォームには、ユーザーの氏名やメールアドレスなどを入力できる欄も用意しましょう。
メールアドレスを入力したユーザーには、定期的にメールマガジンで商品・サービスの最新情報や有益情報を発信すると有効です。また、キャンペーン情報やクーポンなどの発信も同時にすることで、販売促進としての効果も期待できます。
商品を購入してもらうため
Webサイトの多くは、商品・サービスの購入を促すことも目的にしています。Webサイトを訪問したユーザーに店舗や対面(オフライン)での購入を促したり、Web上に決済機能を設けてオンラインでの購入を促したりします。
オフライン、オンラインいずれであっても、Web上でユーザーに商品・サービスの特徴や有益性を充分に伝え、購入意欲を高められると購入につなげることが可能です。
求人に応募してもらうため
Webサイトは、商品・サービスの認知や販売促進だけでなく、求人募集においても活用されています。採用サイトでは、採用情報はもちろん、企業の事業内容やビジョン、求める人材像などを伝えます。
企業の理解を深めてもらい、入社後のミスマッチを可能な限り減らすために、社員インタビューや入社後のキャリアプラン、オフィスの様子などの情報を掲載することも有効です。採用サイトからの応募が増えれば、採用コストを抑えられるだけでなく、求める人材の確保が期待できます。
カスタマーへのサポートのため
「商品が届かない」「使い方がわからない」といったユーザーからのお問い合わせには、できるだけ早く、わかりやすく対応することが求められます。カスタマーサポートの質によって、企業の評価は大きく左右されるからです。 まずは、ユーザーが持ちやすい疑問やトラブルに対する内容を、あらかじめWebサイトに「よくある質問」や「Q&A」として記載しておくことが重要です。また、Webサイトにお問い合わせフォームを設置し、ユーザーからのお問い合わせに即時対応できる体制を整えておきます。最近ではリアルタイムで対応するため、人が応答するチャットシステムやAIが自動応答するチャットボットをWebサイトに導入する企業も増えています。
Webサイト運用の業務内容
Webサイト運用には、具体的にどのような業務があるのでしょうか。ここでは、Webサイト運用における7つの業務をご紹介します。
Webドメイン・サーバの管理
Webサイトは、サーバやドメインの契約をしなければ開設・運営できません。Webサイトを開設してもサーバやドメインの契約が切れると、そのサイトはインターネットで閲覧できなくなってしまいます。
ユーザーがWebサイトにアクセスしても、「ページが見つかりません」と表示されると、企業に対する不信感につながります。Webサイトをいつでも閲覧できるようにするためには、サーバやドメインの管理、契約更新は必須です。契約を更新する期限は必ず確認し、料金の支払いは忘れないようにしましょう。
コンテンツの更新・修正
Webサイトの公開後は、新たな商品・サービスの情報を追加したり、掲載済みの情報を最新の状態にしたりと、コンテンツの更新や修正が必要です。更新や修正を行わないままでユーザーに誤った情報を伝えると、トラブルになってしまうおそれがあります。
そのため、商品・サービスの内容に変更があったら、コンテンツも書き換えることが重要です。また、コラムなどでユーザーのニーズに合うコンテンツを定期的に更新することで、見込み顧客や新規顧客の獲得も期待できます。
ただ、コンテンツの更新・修正は重要とわかっていても、ほかの業務を優先してしまって後回しにすることもあるかもしれません。定期的に更新・修正を行うには、社内で担当者を決める、外注をするといった体制を整備することが重要です。
アクセス解析・対応
Webサイトへのアクセス状況は、日々変化するものです。そこで、Webサイトのページごとに日次、月次、年次でのアクセス状況を確認し、分析する必要があります。 特に、「Webサイトへのアクセス数」や「お問い合わせや資料請求のCV達成率」は都度確認し、目標を達成できているのか、達成できていない場合にはどのように改善すべきかを検討することが重要です。定期的な分析・改善によって、Webサイトの成果を高めていくことができるでしょう。
社内各部署からの依頼内容管理
他部署から「修正してほしい」「削除してほしい」といった依頼を受け、対応することもWebサイトの運用に必要な業務です。
商品・サービスの仕様や価格が変わったとき、またユーザーに伝えたい「お知らせ」があるときなど、他部署からの依頼を受けたら対応します。
改善後の分析・確認
Webサイトへのアクセス状況に応じてコンテンツを改善すると、PV数(ページビュー数)のほか、資料請求やお問い合わせの数、商品の購入といったCV数の改善が期待できます。
なお、仮説にもとづいてコンテンツを更新・修正しても、必ず成果が出るとは限りません。そのため、更新・修正後は、アクセス数やCV数がどのように変化したか推移を確認します。思ったような成果が出ないときには、さらに改善策を検討していきます。
トラブル・不具合発生時の緊急対応
Webサイト公開後には、「Webサイトにアクセスできない」といったトラブルが発生することもあります。サーバが落ちたのか、契約の更新はできているのかなど、考えられる要因から切り分けて、即座に復旧しなければなりません。 ユーザーがWebサイトにアクセスできない時間が長ければ長いほど、利益を獲得する機会は損失し続けていきます。できるだけ早く復旧するためには、慌てずに対応することが重要です。緊急時でも慌てないよう、トラブル発生時の対応手順はマニュアル化しておくといいでしょう。
お問い合わせ対応
コーポレートサイトでは、お問い合わせフォームを設置します。ユーザーは、何かを「確認したい」「依頼したい」という思いでお問い合わせをしています。迅速かつ丁寧な対応をすることで、リピーターになってもらえる可能性もあるため、お問い合わせ対応は慎重に行いましょう。
Webサイト担当者は、お問い合わせ内容を確認すると、社内のどの部署に回答・対応してもらうか検討します。自身で回答できるものはユーザーにそのまま返信し、商品の細かい仕様に関する内容など、Web担当者では回答できないものは社内の担当者に確認します。 そのため、質問内容によって、どの部署に相談するべきかを整理しておき、マニュアル化することが必要です。また、お問い合わせごとに対応の進捗がわかるように管理表を作るなど、スムーズなお問い合わせ対応ができる体制づくりも重要です。
Webサイト運用に必要な知識・スキル
Webサイトを運用するには、知識やスキルが必要です。具体的にどのような知識・スキルが求められるのか見ていきましょう。
Webコンテンツの編集スキル
Webサイトの運用では、定期的に新しいコンテンツの追加・修正をする必要があります。そのため、Webサイト全体のコンセプトに沿って、コンテンツを編集できるスキルが必要です。
Webサイト分析・改善のための知識
Webサイトを改善するためには、現在のアクセス状況を把握し、課題を抽出することが重要です。
そこで、Google アナリティクスやGoogle サーチコンソールなどの分析ツールを使い、PV数やCV数、流入経路、どこでユーザーが離脱したのかといった課題を定期的に分析するスキルが必要になります。
Webマーケティングの知識
より多くのユーザーにWebサイトにアクセスしてもらうには、Webマーケティングの知識が必要です。Web上の集客には、リスティング広告やディスプレイ広告への出稿、TwitterやInstagramなどのSNSでの発信、コンテンツのSEOなど、さまざまな方法があります。
担当するWebサイトのターゲット(ペルソナ)や目的に適した集客方法を検討することが重要です。
マネジメントのスキル
Webサイト運用の担当者は、企画立案やディレクション、プロジェクト管理など、社内スタッフや社外の協力企業とさまざまな調整をするスキルが求められます。
Webサイトの運営に滞っているところはないかを確認しながら、スムーズな運営を仕組み化することも必要です。
Webサイト運用を外注するメリット・デメリット
Webサイト運用には、前述のとおりさまざまなスキルが必要です。また、日々の業務量も多くなる傾向があります。そのため、自社で運用するにはハードルが高いと思う人もいるのではないでしょうか。 効率良くWebサイトを運用するためには、運用業務を外注するのもひとつの手です。ここからは、Webサイト運用を外注するときのメリットとデメリットをご紹介します。
Webサイト運用を外注するメリット
まずは、Webサイト運用を外注するメリットを確認しましょう。下記の3つが、外注するメリットとして挙げられます。
- 外注したほうがコスト削減につながる
Webサイト運用を外注すると、コストの削減が期待できます。自社内でWebサイトを運用していると、退職や休職などで人手が足りなくなってしまうケースもあるため、新たに人を採用したり、専門知識やスキルを教育したりといったコストがかかります。
しかし、外注であれば、採用や育成コストを抑えられるだけでなく、作業量に合わせて人員の調整が可能です。作業量が多いときには外注し、作業量が少ないときには社内で対応するといったように、作業量に合わせて臨機応変にコストを調整できるでしょう。
- 外注すると業務スピードが速くなる
Webサイト運営のプロに外注すると、業務スピードは速くなる傾向があります。専門知識やスキルが高いエキスパートが、作業を効率的かつ的確に行うからです。そのためには、外注先との円滑なコミュニケーションが必要です。
外注先のスタッフもオフィス内に常駐してもらう、もしくはチャットなどオンラインで適宜コミュニケーションがスムーズにとれる環境にするといった方法で、業務スピードはより速くなるでしょう。
- 外注したほうが高品質になる
豊富なノウハウを持つ外注先に依頼すると、Webサイト運用のクオリティを高く保つことができます。Webサイト運用会社は、さまざまなWebサイトを運用しており、注意すべきポイントやトラブル対応方法についても熟知しているはずです。外注先によっては、依頼した内容を忠実にこなすだけではなく、実際にWebサイトを訪問するユーザー視点から、サイト設計やコンテンツの改善提案を行ってくれることもあります。このような会社に依頼できれば、Webサイト全体の品質はさらに上がるでしょう。
Webサイト運用を外注するデメリット
Webサイト運用を外注するデメリットは、外注先を選ぶのが難しいことです。実績がある企業であっても、いざ外注してみるとコミュニケーションがうまくとれず、期待していた成果が出せないこともあります。
もちろん、外注先を決めるまでにメールや対面でのコミュニケーションはとりますが、実際に仕事を共にしなければわからないこともあります。どんなに慎重に外注先を選んでも、期待にそぐわないケースがあることは念頭に置いておきましょう。
Webサイト運用を外注する際のポイント
最後に、Webサイト運用の外注先を決める際のポイントをご紹介します。ポイントを6つのステップに分けてご紹介しますので、ひとつずつ確認していきましょう。
担当者を決める
まず、社内の担当者を決めます。Webサイト運用を外注するときには、社内業務を洗い出したり、外注先を決めたりしなければいけません。外注先が決定した後も、社内担当者は全体をマネジメントする必要があります。
外注先を決める
外注先の候補を絞るために、各社のWebサイトで企業の規模や実績などを確認し、比較・検討しましょう。候補の企業が3~4社程度に絞れたら、各社とミーティングをし、自社の持つ課題にどのように対応できるかを確認します。ここで重要なのが、コミュニケーションのしやすさや、メールなどのレスポンスの速さなど、スムーズな意思疎通が可能かどうかの確認です。
運用代行が始まると、外注先とはパートナーとして頻繁に連絡をとり合うことになります。コミュニケーションに不安があると、致命的なミスが発生するおそれもあります。外注先を選ぶ際には、実績や提案内容だけでなく、担当者との相性なども判断基準に加えてください。
費用について合意形成する
Webサイト運用の外注費用は、作業内容によって大きく異なります。そのため、要件定義はあらかじめ作成し、複数社に見積もりを依頼するのがおすすめです。相見積もりを行えば、相場感を確認することもできます。
運用目的と現状課題を明確にする
Webサイトの運用代行を依頼する前には、「Webサイトの目的は何か」「現状の課題は何か」「なぜ外注するのか」などを言語化し、明確にしておくことが重要です。
Webサイトの目的や課題が不明確のままでは、外注先もどのような方針で運用代行すれば良いかわからず、思ったような成果が挙がらないからです。目的や課題は運用代行が始まる前に外注先と共有し、方向性に合ったWebサイトの運用を目指しましょう。
運用ルールを定める
Webサイトの運用ルールが明確に定まっていれば、スムーズに外注管理ができます。特に、作業などの進捗確認の方法や品質のチェック体制は、Webサイトの更新頻度や品質に関わるため重要です。
日頃のコミュニケーションツールや、データのやりとり方法も事前に決めておくと、混乱なく運用をスタートできるでしょう。
外部運用はスモールスタートから始める
Webサイト運用を外注する際は、最初からすべての業務を依頼するのではなく、マニュアル化しやすい更新作業などから依頼するのがおすすめです。その理由としては、外注先の運用体制やスキルが期待どおりでなかったときに、影響を最小限に抑えられるからです。
まずはスモールスタートで、外注先との関係が構築できてから徐々に依頼業務を増やしていきましょう。
Webサイト運用を外注するならSENZOKU LAB.へ
Webサイト運用には、コンテンツの更新やアクセス解析といったスキルや知識が必要です。高品質でスピーディーな対応をするためにも、Webサイトの運用は外注するのがおすすめです。外注化をすれば人件費の削減が期待でき、Webサイト担当者は企画業務などのコア業務に注力できるでしょう。
なお、Webサイト運用の外注をするなら、100社以上の実績を持つSENZOKU LAB.にお任せください。
SENZOKU LAB.は、綿密なヒアリングでクライアントの企業文化や価値観を理解し、Webサイト運用業務の指示を的確にこなすことはもちろん、期待以上のアウトプットを出すことに力を尽くします。
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